←具体的な治療方法にもどる

楽に動く

整体を受けてそのあと痛みは楽になったんだけど
立ったり、歩いたりの動作がもう一つ楽にならないと
いった事があります。

実はそんな時あることが関係している事が多いのです。
それが分かると「楽に動く」事につながります。
ちょっとした秘訣ですね。

それはどういう事かと言いますと。

ちょっと難しいかもしれませんが興味のあるかたは読んでみて下さいね。

具体的な内容に入っていく前に脳梗塞という病気を例に
すすんで行きます。

脳梗塞は脳の血管が詰まって体の片方の
手や足が動きにくくなる病気です。
半身の手足が動きにくくなるので立ったり、歩いたりがやりにくく
なります。

そうするとその後のリハビリで立ったり、歩いたりができるように
運動を行うのですが、その時に多くのかたが手足が
動くようになったら立てる、歩けると思われていることです。
手足が動けるようになると動きやすくなるのはその通りなのですが
ここで大切なことを見落としているのです。

その「大切なこと」が歩いたりする上での大きなポイントなのです。

それが何かというと「感じること」なのです。

感じること・・・・?

どんなことかと言うと例えばゴルフやテニス、野球などで初心者はまず何から始めるかと言いますと、素振りですよね。

まずは素振りという「型」を覚えます。

それから段々と素振りが上手になってきたら
いよいよ本当にボールを打ちます。

はじめは空振りや当たっても全く違う方向に飛んでいってしまうのではないでしょうか。

素振りは完璧にできても実際にはボールは打てません。
ここでさらに練習を積んでいくと段々とボールに当たって
狙った所に打てるようになって来ます。

この上手になるときはどんなときかと言いますと、
皆さんも経験があるともいますが「打ち返す感じ」がつかめてきた時ではないでしょうか。

ボールがラケットに当たってその跳ね返る感じや体を使う感じがつかめたときに動作が上手になったと思います。

この「感じ」は細かく言うと目や皮膚、筋肉からの感覚が脳に伝わって学習しているのです。

つまり動作が上手になるというのは素振りなどの「型」が上手になるのに加え「感じが」つかめて初めて可能になるのです。

動作の向上=「型の習得」+「感じをつかむ」

これはすべての動作について言えます。
先ほどの脳梗塞の話に戻ると手足が動きにくくて歩いたりが
大変という場合、まず手足が動くという練習を行います。
これが「型の習得」につながります。

ほとんどの場合これができるとみなさん歩いたりできるように
なると思ってしまうのです。

ここからが大切で型に加えて

「手で物を持つ感じ」や「足で体重を支える感じ」をつかむ事が
立ったり、歩いたりがやりやすくなる上で欠かせないのです。

その証拠に同じように片方の手足が動きにくい人が二人いたとしても
一方の人は自分で歩いているのに、一方の人は非常に歩くのに
困っているということがあります。

手足が動くという「型」は同じレベルでもそのあとの
手足を使う「感じ」を習得できたかそうでなかったかによって
動作にそれだけ差が出てきてしまうのです。

これは整体にもあてはまるのです。

肩こりや腰痛で来られるかたを治療して痛みがとれても
また再発するかたがいます。

これは骨のゆがみ、ズレを修正した(型の修正)にもかかわらず
体の使い方に悪い癖がついてしまっていて、不均等な動きを
続けてしまう場合です。

そうするとまた骨がズレて痛みが出てしまうことになります。

ここで左右均等な体の使い方の運動や練習を一緒に行って
正しい動きを感じてもらいます。
この「感じ」ははたから教えてもらわないとなかなか気づけないことが多く、
教えてもらうと「ハッと!」気づくことが多いです。
そうして正しい動き方を思い出すかたもいます。

腰痛も同じで動き方が悪くて姿勢が不均等になっていたかたに正しい動きで
体の使い方を「感じて」思い出してもらいます。

そうすると腰を曲げたり伸ばしたりの動作がやり易くなります。

つまり立ったり、歩いたりが楽にできるようになります。