腰痛はなぜ難しい
腰痛は整体を行っていると施術することの多い症状の
一つです。
また同時に腰痛は治療において非常に深い洞察力と経験が
必要とされる所でもあります。
我々の世界で腰痛を治せるようになったら一人前だと
言われることもあります。
逆に言うとそれだけ難しい部分でもあるのです。
その証拠に腰痛で困って、病院をはじめいろんな治療所に
行かれているがもう一つ効果がはっきりとしないと
いう方も少なくないと思います。
なぜ腰痛がそんなに難しいかと言いますと、
まず腰痛の原因が非常に沢山あるということです。
簡単に言うと腰痛といっても痛いところが人によって違う。
どこが痛いかによって原因が違うのです。
これをまず見極めるのが難しい!!
具体的に言いますと
腰と一言で言っても色々な骨がくっついて腰を形成して
いるのです。
上の図のように腰は一般的に①〜④の骨が合わさってなっています。
さらに骨盤は図にあるように②腸骨と③仙骨④尾骨という骨が合わさって一つの骨になっています。
尾骨は大昔のしっぽの名残といわれています。
腸骨の一番上がズボンをはいたときのベルトの高さになります。
この腸骨と仙骨の間には大切な仙腸関節という関節があります。
さらに仙骨の上には背骨が乗っていて特に腰の所は腰椎と呼ばれています。
一般に腰と呼ばれているところはこれだけの骨からなっています。
ハー。。。。名前を聞くだけでも疲れますね。
つまりこれだけ骨があるということは、これらの骨と骨を
つなぐどこの関節でもゆがみやズレ、ねじれがあっても
痛みにつながってしまうのです。
これを一つ一つ丁寧に調べてどこがズレていて痛みの原因に
なっているのかを探すのが大変でもあり整体のおもしろいところでもあります!!
実際の調べ方の一つだけですが紹介します。
例えばお尻から腸骨の上(ベルトのあたり)にかけて痛みが
あるとします。
そうすると先ほど②腸骨と③仙骨の間に仙腸関節があるといいました。
ここの関節は前や後ろさらには外に開いたり閉じたりします。
ここが後ろにズレると先ほどの痛みの原因になったりします。
本当に腸骨が後ろにずれているかは次のようにして調べます。
腸骨を後ろから前に向かって押します。
すると痛みが出る。
また腸骨が後ろに傾いてくるのでうつむせで床に寝たときに
骨盤の前が床から浮いたりします。
さらに姿勢が腰が引けたり、ねこ背になったりO脚になったりします。
これらを総合的に判断して本当にここが原因かをしらべます。
フー。。。。。ここで一息つきましょう(^_^;)
腰痛のただ一つの原因を説明するだけでもこんなにかかります。
そのほかにも仙骨の傾きや、腰椎のズレ、さらには股関節のズレも
影響しますので、すべてみていく必要があるのです。
当然骨のズレだけでなくほかの事も調べます。
こんなにも診て調べるところが多いので腰痛は難しいのですね!
腰は「体のかなめ」と言われるように体の中心で一番
大切な所であると同時に、体の他からのストレスを非常に
受けるところでもあるのです。
また外部からの負担も加わり易くなっています。
その為、ズレたりしやすいのでしょうね。
実際の治療ではみなさんの話を良く聞きながら体を
診させてもらって、パズルを解くように
一つ一つ解きほぐしていきます。